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レヴィ―小体病

レヴィー小体病とは

神経細胞に溜まる特殊なタンパク質です。脳に限らず、消化管の神経叢も含む、神経が走っている全身に溜まります。レヴィー小体は、神経グリア細胞内の封入体の構成成分です。その構成成分はαシヌクレインという不溶性タンパクからできています。

レヴィー小体病の主な原因

レヴィー小体を特徴とする疾患として、パーキンソン病、認知症を併発するパーキンソン病、レヴィー小体型認知症のほか、レム睡眠行動障害、純粋自律神経不全症など病型が存在します。また、神経グリア細胞内封入体を病理学的指標とする疾患として多系統萎縮症がある。これらの疾患は完全には独立しておらず、オーバーラップしてみられる場合もあります。さらに、レム睡眠行動障害で発症した後にパーキンソン病と診断に移行するなど、経過中に病型が変化する例も多い。

歩行器で歩くシニア患者

レヴィー小体病の主な症状

実際にはいない人が見える「幻視」、眠っている間に怒鳴ったり、奇声をあげたりする異常言動などの症状が目立ちます。 また、手足が震える、小刻みに歩くなどパーキンソン症状がみられることもあります。 頭がはっきりしたり、ボーッとしたり、日によって変動することも特徴的です。左記の症状の前段階として、原因の特定されない「長引く便秘」、臭いが分かりづらい「嗅覚低下」もあります。

レヴィー小体病の病状の経過

個人差はありますが、記憶障害が明らかになる10年以上前から便秘、嗅覚障害、笑わなくなる(楽しみを感じないうつ症状)、立ちくらみ、日中の眠気(過眠)、原因の特定されない失神(意識消失)がありますその後、注意力散漫(または変動)による記憶力低下、動作が遅くなる(パーキンソン病症状)、いない人が見える(幻視)、進行期には妄想や嚥下障害、要介護状態となる可能性があります。

レヴィー小体病とアルツハイマー病のちがい

アルツハイマー型認知症は、性格が明るく疎通性が良い、もの忘れを取り繕う、道に迷う、すぐ忘れる、病識が欠如または低下、歩行障害なし。一方、レヴィー小体型認知症は、代々真面目な性格の家系、診察中に傾眠傾向で傾き姿勢、幻視、パーキンソン症状、病識はあることが多く、寝言と動作・歩行障害がある。

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当クリニックのレヴィー小病体の治療

一般的にレヴィー小体型認知症に保険適応のある薬剤は、ドネペジルのみと言ってよい。当クリニックでは、意識障害(明識困難)に対して、覚醒系の治療であるシチコリン注射、ニセルゴリン、幻視およびアパシーに対して、ごく少量のドネペジルまたはドネペジルと似て非なるガランタミン少量またはパッチであるリバスチグミンパッチ少量を用いる。さらに、脳血流低下が示唆された場合には、プレタールを併用する。また、一般的になった漢方の抑肝散または抑肝散加陳皮半夏だけでなく、気鬱には半夏厚朴湯、気虚には補中益気湯、気血両虚には、人参養栄湯も用いる。またフレイルやせん妄の併発には必須アミノ酸製剤も併用する。さらに、自費としてフェルガードやMガードも用いる。そして、非薬物療法として音楽療法、パーキンソン病体操、栄養素療法および介護者への心理ケアを行っている。

レヴィー小体病の検査

問診:病歴(初発症状とその後の経過)
専門医による神経学的診察
解像度の高い脳MRIと脳動脈のMRA
脳波
認知機能検査(MMSEやADASおよびうつスコア)
心電図
採血(治りうる認知症を見つけるため、また診断後治療開始に際して、アルブミンや栄養素の低下などを見つける)
脳血流SPECT
DATスキャン
MIBG心筋シンチ

レヴィー小体病の検査の流れ

基本は、病歴(初発症状とその後の経過)そして、脳神経診療の経験豊かなスタッフの問診と専門医による診察を十分受けることです。その上で、解像度の高い脳MRIと脳動脈のMRA、脳波、認知機能検査(MMSEやADASおよびうつスコア)、心電図と採血(治りうる認知症を見つけるため、また診断後治療開始に際して、アルブミンや栄養素の低下などを見つける)を行いましょう。発症前である予備軍の場合には、脳血流スペクト、DATスキャンおよびMIBG心筋シンチも行いましょう。

レヴィー小体病の予防方法

現時点で、レヴィー小体病の決定的な予防法で確立しているものは、まだありません。便秘を減らすこと、酸っぱい味、臭いに関心を持つこと、笑うことや生きがいを持ち、ドパミンやセロトニンを減らさないことでしょう。