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乗り物による頭痛

Q

最近、仕事でよく九州に出張します。移動は飛行機です。どうも私は飛行機 との相性が悪いようで、飛行機に乗ると決まって頭痛が始まります。これから商談と言 う時に頭痛だとテンションがさがります。何か良い対処方法があったら教えてください

性別:男性

年齢:30 歳

ハンドルネーム:会社員

いつから頭痛がはじまったか:最近

A

もし、あなたが飛行機に搭乗した状況のみで起こる頭痛発作であれば『飛行機頭痛』(念のため、頭蓋内の器質的な原因の除外と採血も必要ですが…)と診断します。国際頭痛分 類ではホメオスターシス(内部環境を一定に保つ機能)障害による頭痛のなかに『飛行機 頭痛』が明記されています。飛行機の機内は、圧を与圧はあるものの地上より気圧は減じ られます。この減圧によって鼓膜内側や鼻・副鼻腔内の空気が膨張拡張し行き場を失って しまいます。この拡張した空気が粘膜の三叉神経を刺激し、頭痛発作を発現します。一種 の「真空による頭痛」:真空で膨張するペットボトルのような原理とも言えると思います。飛行機搭乗時の特に約 90%が着陸時に片側前頭部から眼窩周辺の激しい頭痛で、激しいながらも群発頭痛のような随伴症状、流涙、鼻汁、結膜充血は一般に伴いません。搭乗する とたまに生ずる例からいつも生ずる例まで多様とされています。本質的にはそれほど悪い 病気とはされていません。搭乗前(約 30 分前)に、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の服用が予防に有効とされています。頭痛外来で処方してもらいましょう.

Q

高所恐怖症な私は、高いところが苦手なため飛行機を避けていましたが、新婚旅行で初めて飛行機に乗りました。行きの飛行機でのこと、着陸時に頭が割れるのではと思うほど猛烈な頭痛が起こりました。帰りは市販の頭痛薬を飲んでから搭乗したおかげで頭が重い程度ですみましたが、なぜ頭痛が起きたのでしょうか? それとも何か頭の病気でしょうか?

性別:男性

年齢:29 歳

ハンドルネーム:新婚

いつから頭痛がはじまったか:1 か月

A

かなり重症でご心配でしたね。国際頭痛分類 ICHD3βのホメオスターシス(内部環境を一定に保つ機能)障害による頭痛のなかの 10.1.2『飛行機頭痛』が考えられます。頭痛は軽度ではなく、しばしば重症で通常は片側性に起こり、眼窩周囲の自律神経症状(涙・あくび・眼列狭小など)を伴わないものです。ただ、今回のようなことが 2回以上あり、かつ頭痛は飛行機搭乗中にのみ発現している。a とb のうち一方もしくは両方満たす場合です。a)頭痛は、離陸後飛行機が上昇するとき、もしくは着陸する前の下降時に一致して悪 化している。b)頭痛は飛行機が上昇または下降したおと、30分以内に自然に改善した。頭痛は重症で、2つのうち少なくとも 2 つ満たす場合です。a)片側性、b)眼窩前頭部痛(頭 頂部へ拡大することもある)、c)殴打するような痛み、もしくは刺すような痛み(拍動も起 こる)ことを満たし、他の頭痛ではないことで診断に至ります。頭痛に詳しい外来(頭痛 外来)を受診していただき、頭蓋内の器質的な原因(副鼻腔疾患は除外されるべき)の除外と採血を施行した上で診察を受ければより確実です。飛行機内は、地上よりも気圧は減 ってしまいます。この減圧によって鼓膜内側や鼻・副鼻腔内の空気が膨張拡張します。一種の「真空による頭痛」:真空で膨張するペットボトルのような原理とも言えると思います。この行き場を失って拡張した空気が粘膜の三叉神経を刺激し、頭痛発作を発現します。85%以上の方が着陸態勢中に起こるとされ、約10%の方にはフライトにより頭痛側が対側にシフトする特徴があるとされています。搭乗前(約 30 分前)に、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の服用が予防に有効とされています。診断の上、頭痛外来で処方してもらうと良いと思います。