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環境の変化

Q

昨年 10 月から、部署が移動となり、責任のある仕事も任され残業も多くなりました。疲れからきているのではと思うのですが、月に1~2回、こめかみが脈打つように傷む頭痛と一緒に、目の周りも痛くなります。軽い時は数時間で治まりますが、重い時は2~3日持続する場合もあります。こんな時は、日常生活にも支障をきたし、食欲はなく食べると吐き気がしてきます。こめかみにアイスノンや冷えぴたなどを当てたりしています。どんな薬がよいでしょうか?教えてください

性別:女性

年齢:28 歳

ハンドルネーム:OL

いつから頭痛がはじまったか:昨年の 10 月頃から

A

あなたが,人ごみ・乗り物酔い・光や音が不快・においに弱いなどの過敏症状があり,あくびや後頚の圧痛(動作で悪化する、より月経前後で目立つ)と吐き気が時折あったの であれば片頭痛であると思います.片頭痛の脳は生まれつき反応が良く(ある意味敏感で  反応しすぎる)仕事ができる人が本当に多いと性質の脳です.しかし,その反応の良すぎ る脳ゆえにちょっとしたきっかけで,繰り返す日常生活の支障度の高い片頭痛が重くなっ てしまい、少し損をしてしまいます.あなたの場合は,大きなイベント(部署変えという環境   の変化)となり,反応しやすい脳がより著明に反応している(空腹でもゆげの臭いがつらく吐き気もする,片頭痛の持続時間が 2~3 日と長くなっている)と推察します.片頭痛は生まれつきの持って生まれた反応しやすい脳(遺伝の影響)ですので、急に治ることはありません.しかし,片頭痛の脳をコントロールすることは可能です.頭痛外来では様々なコントロール方法(予防法:片頭痛回数を減らし,持続時間を短くし,苦痛症状をも減らす.予兆時と早期(なり始めの)治療のコツ,さらにはお薬を使わない片頭痛信号コントロール(頭痛体操やツボ療法)指導など一味違った治療も行っています.日本頭痛学会ホームページの市民・患者の皆様への頭痛体操についてを,ご参考になさってください.

Q

新築を購入し 1 か月前に引っ越しました。昼間は窓などを開けているのであまり感じないのですが、夜、窓を閉めて寝ていると新築の家の匂いのせいなのか頭痛が始まります。これって匂いに慣れてくれば頭痛は治るのでしょうか?新しい家で気持ちはウキウキのはずなのに、夜の頭痛は気分も落ち込みます

性別:女性

年齢:38 歳

ハンドルネーム:主婦

いつから頭痛がはじまったか:新築の家に引っ越してから

A

せっかくのウキウキが台無しですね。しかし、あなたは風通しの悪い部屋(密封に近い空間や今まで馴染んでいた温度との違いなど)での臭いで増悪していることや、大きなイベントとして環境変化(片頭痛患者さんは何かの変化(今まで決まって続けていたリズム(時刻)が変わることや引っ越しして枕や布団が変わったなどでも片頭痛が悪化することが極めて多いのです。脳が不快だと反応して片頭痛が起こるのだと思います。また、感情(情動)の変化(急性のイヤなストレスだけでなく楽しい感情の高まりでも)にも敏感に反応し、発作を増やすことがよく認められます。次に、頭痛患者さんとアレルギー疾患とは共存することが多いと報告(片頭痛のある人は 1.59 倍気管支喘息になるリスクが高く、アレルギー性鼻炎も多い)されています。国際頭痛分類 ICHD3βの 11.5『鼻副鼻腔炎による頭痛』に新築の材質成分やダストが影響した 11.5.1『急性鼻副鼻腔炎による頭痛』を除外または合併も診てもらいましょう。その上で、起床と就寝時間(時刻)を平日と休日も目覚ましで同じ時刻にしてみて自分の良い覚醒・睡眠サイクルを見つけてみましょう。また、新居に住み慣れて、心地よい空間でリズムよく規則的なライフスタイル(引っ越しで時間がなく運動不足だった可能性もあるのではないでしょうか?ストレッチや有酸素運動でリフレッシュし、その日のストレスはその日に発散してしまいましょう)となれば軽減していくのではないでしょうか?自宅外での行動・環境パターンがこれまでと急に変化したときに頭痛がひどくないかも見直されてはいかがでしょうか?

Q

経理部に配属されたころから月に1~2回程度頭痛が起こるようになりました。まず目がパチパチしてきて、次に肩がこり始めて、頭痛が始まるってわかります。このタイミングで市販の頭痛薬を飲めると弱い痛みですぐ終わるのですが、タイミングがずれると痛みが続きます。そんな時は、一番痛い所の近くの髪の毛を鷲掴みにして、思い切り引っ張りながら仕事をしています。気持ちよくて痛み少し和らぐ感じがするのですが、同僚の人達は「変!おかしいんじゃない」って言います。私の気休め?やめた方がいいのでしょうか?

性別:女性

年齢:26 歳

ハンドルネーム:OL

いつから頭痛がはじまったか:1 年前頃から

A

頭痛持ちの代表である片頭痛は、前駆期を経て、頭痛期に入り痛みが軽度の場合には市販の鎮痛薬で症状を軽減できることもできます。しかし、適切な診断と治療がなされずに、頭痛を繰り返しているとやがて慢性片頭痛へと変貌を遂げることが解ってきています。Bigal ら・間中らは、内的要因として、遺伝・性格行動特性・内分泌。身体的要因(共存症) として、肥満・いびき・睡眠時無呼吸・精神疾患・心理社会的ストレス・顎関節症。外的因子として、鎮痛薬乱用(使用過多)・カフェイン・頭部外傷を挙げており、週1回以上鎮痛薬を使用していると 11 年後の慢性片頭痛のリスクは 37.6 倍!になると報告されています。さて、職場環境変更のストレスで大変お困りであると思います。あなたの場合は、片頭痛を放置(治療しないで我慢していること自体)していることも大きなストレスになっているという認識が重要です。また、髪の毛や頭皮が不快でつらく感じるのは、脳の興奮性の高まり過ぎとして起こるとされる過敏症状のアロディニア(異痛症)の可能性が高いです。脳では、前帯状回皮質や扁桃体、視床などの疼痛に関連する部位がネットワークを構成し、統合的に疼痛情報処理を行っています。片頭痛の頻度が増える(我慢している・鎮痛薬を服用しても根本的に減らない)と、この機能的統合性に変化が生じ、難治化・重症化する可能性もあります。頭痛外来では片頭痛の慢性化を防ぐ(健康を守る)ために、早期治療や予防療法、生活習慣の改善などの情報を提供していますので受診をお勧めいたします。頭痛専門医による外来に加え、理学療法士・作業療法士・心理士・ヨガインストラクター・薬剤師・鍼灸師それぞれがチーム医療を積極的に行っている医療機関もありますので、“日本頭痛学会認定の頭痛専門医”にお尋ねください。

Q

時々片頭痛に悩まされていましたが、今いる会社に入社してから、以前よりも頭痛が更にひどくなったきがします。原因は多分、受動喫煙ではないかと、喫煙場所は決まっているのですが、今の会社は営業マンでタバコを吸う人が圧倒的に多く、机でプカプカ吸っていても誰も注意しません。受動喫煙により、片頭痛が増加するということはあるのでしょうか?

性別:女性

年齢:32 歳

ハンドルネーム:

いつから頭痛がはじまったか:半年前に転職してからひどく

A

頭片頭痛の患者さんは、国際頭痛分類(ICHD3β)の診断基準にあるような光や音に過敏になるのは良く知られています。一方、臭い(“いい臭い”・“嫌な臭い”いずれも)にも過敏で興奮しやすい脳が特徴の片頭痛の患者さんには、片頭痛の誘因となりやすい   ことが明らかになっています。

第 12 回国際頭痛学会で発表され、頭痛医療推進委員会でまとめられた「4項目スクリーナー」(下記)によりますと

 

1. 歩行や階段の昇降など、日常的な動作によって頭痛がひどくなることや、あるいは動くよりじっとしている方が楽だったことがどのくらいあったか?

2. 頭痛に伴って吐き気がしたり、胃がムカムカすることがどのくらいあったか?

3. 頭痛に伴ってふだん気にならない程度の光がまぶしく感じることがどれくらいあったか?

4. 頭痛に伴って臭いが嫌だと感じることがどれくらいあったか? 

5. 1~4 の質問に□なかった、□まれ、□ときどき、□半分以上の 4 段階に分けて判定してください。

6. 1~4 の質問の2項目以上で「ときどき」あるいは「半分以上」と回答した場合を「片頭痛陽性」と判定します。4 項目中、2項目以上陽性の場合は、片頭痛である確率は 90以上です。

 

また、あなたは時々片頭痛に悩まされていらしたことから脳の興奮性は高まって いる可能性も疑われ、より敏感になっているものと診断いたします。片頭痛を根本 的に治すために日本頭痛学会認定の頭痛外来を受診されることをお勧めいたします。喫煙は、がんをはじめとする悪性腫瘍や COPD(閉塞性肺疾患)・慢性気管支炎の最 大の原因です。タバコにはヒ素やカドミウム、DDT(殺虫剤)・シアン(青酸)のほ か、ダイオキシンなど 4000 種類以上の化学物質と 200 種類以上の有害物質、60 種 類以上の発癌物質が含まれています。また、タバコは生活習慣病である心血管疾患 のリスクとして確立しています。さらに脳に有毒(認知症の原因)であることも明 らかになっています。健康阻害の観点から受動喫煙は絶対に避けるべきです。

Q

毎日すごく暑い日が続いており、会社ではビンビンにクーラーをかけています。来客も多く営業マンの出入りもあるので、外からオフィスに入ってきた人達にはちょうど良い室温なのでしょうが、1日オフィスにいる私にとってはちょっと寒いくらいです。最近、頭痛や肩こり、腹痛などの症状が出るようになりました。なるべく温かいものを飲むようにしているのですが、薬は頭  痛薬と腹痛薬を一緒に飲んでも大丈夫でしょうか?

性別:女性

年齢:32 歳

ハンドルネーム:会社員

いつから頭痛がはじまったか:最近

A

頭が痛いから頭痛薬(鎮痛薬)、お腹が痛いから腹痛薬というように何らかの結果として起きた症状だけを標的にしての薬(対症療法)では治療効果は乏しいと考えられます。何度もひどい症状をきたす原因を診断してみましょう。あなたは、不快な人混みなどで臭い音を誘因として起こる『前兆のない片頭痛』と、頭痛もちであり腹痛も起こす『腹部片頭痛』または『再発性消化管障害』の可能性が高いです。片頭痛は、セロトニンという神経伝達物質が関与してい  ます。片頭痛の方の脳は状況が不快だと脳が感じたらセロトニンが低下するこ  とがひとつの病態と考えることができます。セロトニンは中枢神経系の中で脳  機能全体のリズム(睡眠・体温調整など)を整えており、また不安・衝動性・  攻撃性・強迫観念・うつ状態・自閉症・薬物依存などの病態に大きく関与して  います。また、三叉神経血管系の炎症ともいえる片頭痛では、セロトニンは発  痛物質・血管に作動する物質として働きます。つまり、脳の血管が収縮ののち  過剰拡張して頭痛を発現します。一方、セロトニンは消化管の運動に大きく関与しており、消化管運動機能障害により腹痛を来します。なお、片頭痛では三叉神経頚神経複合体が後首筋近傍にあり、首こりも高率にきたすことも特徴で  す。

 

ICHD-3.1.6. 片頭痛に関連する周期性症候群そのサブフォームには,

  1. 〔再発性消化管障害〕

  2. 〔周期性嘔吐症候群〕

  3. 〔腹部片頭痛〕

〔良性発作性めまい〕が含まれる

Q

今年のお正月、久しぶりに友人と映画を見に行きました。映画館で見るのは久しぶりで楽しみにしていたのですが、始まってまもなくから頭痛が起こり、全然集中できず、最悪でした。映画鑑賞時に起こる頭痛の原因や対処法があったら教えて下さい。

性別:女性

年齢:32 歳

ハンドルネーム:OL

いつから頭痛がはじまったか:2日前

A

光・音・臭いを誘因として吐き気を伴い拍動性頭痛となれば片頭痛の可能性が高いと思います。誘発因子は、60~90%の片頭痛患者に存在することが知られています。一般的な片頭痛の誘因として多いのは、精神的因子:ストレス(脳が不快なこと)、精神的緊張、疲れ、睡眠(過不足)、内因性因子:月経周期、環境因子:天気の変化・温度差・頻回の旅行・臭い、食事因子:空腹・アルコールなどがあります。しかし、誘発因子とされるものは全ての片頭痛患者に共通ではありません。なお、「前兆のない片頭痛」のほうが「前兆のある片頭痛」  より誘発因子により頭痛が発生されやすいとされています。直射日光・眩しい光・光の反射、大声・高い音、強い臭い・化学臭、TV を長時間見る、喫煙・埃、人混み・密閉された部屋(酸素が少ない)、無理な姿勢を保つ、環境に該当する映画館は、片頭痛の‘危険地帯’と言えるかもしれません。強い光や大音量は避けること、頭痛が始まって退出して休むしかなくなる前に、早めに入って暗い部屋に慣れておく、はちみつ・黒砂糖など脳にブドウ糖  を補給しておくことをお勧めいたします。それでも、予兆(生あくび・流涙) を察知したらドンペリドン(ナウゼリン)を服用し、脳の興奮信号の出口である頸筋が突っ張り、こめかみがズキン・ズキンと拍動し始めたら、神経と血管の炎症の出始めを減らし、拡張する血管をもとの正常に戻す作用のある)トリ  プタンを服用することをお勧めいたします。予兆と首筋の圧痛が急(ほぼ同時) に起こる場合には、ナウゼリン OD(水なしで飲める)とマクサルト RPD(口腔内崩壊錠)をお勧めいたします。マクサルトは、水の飲みにくい環境(映画館・会議中・授業中・乗り物)で飲めて、口腔内で素早く溶けることにより、作用(効果発現)が最も早くお勧めいたします。

Q

先生、初めまして。私は今年、小学校から中学校に入学して新しい学校生活を過ごしているのですが、そのせいもあるんでしょうか?頭痛が、多いです。今布団で、横になってるんですけど頭痛が原因なんですけど、痛くて寝れません。どうしたら、良いですか?(ちなみに、頭痛が私の場合頻繁にあるので、薬を沢山飲んでしまうので薬の効果が薄れて、余り効きません。最長朝方3時まで頭痛のせいで眠れませんでした。助けて下さい!!

性別:女性

年齢:13 歳

ハンドルネーム: まみまみ

いつから頭痛がはじまったか:3日前から

A

お困りですね。頭痛持ち(特に片頭痛)の方の中には、たかが頭痛では医療機関に行かず我慢している人が多く、手軽に入手できる市販の頭痛薬でしのい  でいる人も多いです。市販薬で、痛みが完治し、頭痛以外の不快な症状(めまい・吐き気・耳鳴りなど)もやわらぐようであれば対処としては、間違ってはいません。ところが、市販薬に頼りすぎるとかえってもともとの頭痛を悪化させてしまっている方は意外に多いのです。これは、薬に飲み過ぎ(本来の治療  をせずに我慢し過ぎ)による落とし穴頭痛;薬剤使用過多による頭痛(国際頭痛分類:ICHD-3β.8.2)という新たな頭痛が発症してしまっていることがあります。また、もし、群発頭痛のような激しい頭痛(激痛・じっとしていられない、発汗亢進、深夜に多い)の場合では市販薬だけではとても対応できるものでは  ありません。また、片頭痛や群発頭痛でもない頭痛のこともあります。医療機関の受診には、時間や費用がかかり負担かと思いますが、結局はお困りのご自分の頭痛のタイプに会った適切な治療法が見つかることが頭痛治療の近道ではないかと考えております。ひとり・家族と悩まずに行動(頭痛外来の受診)を起こしてみましょう。