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片頭痛症状2

Q

2 か月程前に、ネットで見つけた輸入家具を購入しました。とても素敵なデザインのわりには値段も安くとても気に入っています。それからなのか定かではないのですが、週末部屋でのんびりしていると目がチカチカしたり頭が痛くなったりします。これって新しい家具のせいでしょうか?頭痛薬を飲んでいればそのうちなれてきますか

性別:女性

年齢:24 歳

ハンドルネーム:

いつから頭痛がはじまったか:最近

A

せっかくの週末に不快な片頭痛は辛いことです。あなたの頭痛が部屋の模様替えや家具搬入でのシックハウス症候群に関連した揮発性有機化合物の過敏症(アレルギー) が要因であるとしますと、片頭痛患者さんはアレルギーや気管支喘息を持っていることが多い(片頭痛のない方に比べて 1.59 倍)ことが分かっています。片頭痛患者さんの16。3に気管支喘息があると報告もあります。アレルギーと片頭痛の両者には共通した病因が共存していると考えられています。一方、アレルギー性を含む慢性鼻副鼻腔炎の増悪時に片頭痛も多くなることはよく経験されることですが、アレルギー疾患のない片頭痛の方もたくさんおり、アレルギーは、あくまでも誘因の一つと考えます。あなたのお持ちの片頭痛そのものが悪化している可能性が高いのでは?と予想します。したがって、頭痛薬だけで我慢するのは正直お勧めできません。季節の変わり目(秋で朝の冷え込みと日中の夏の日差しの強さや温度差があることや、夏の強い紫外線や夏  バテで免疫力や体力が弱っていることなど、油断するとまだ夏の日差しがあることもありますしね。日差しが強い日には夏にかけるようなサングラスもお勧めです)。さらにあなたの頭痛が週末起きやすい事実があるからで。これは、交感神経が緊張して血管が収縮している平日よりは、ほっとして週末に副交感神経が優位になって血管が拡張しやすくなっているためとされています。平日夜遅くまでパソコン業務、朝抜きや運動不足などありませんでしたでしょうか?もし該当した場合には、ご自身の片頭痛と日々のライフサイクルとの関係や健康や体力状態(健康的な生活をしているかなど)見直してみるのも良い機会かと考えます。この場合には『頭痛外来』を受診してみるのは良い方法です。

Q

人混みや強い風の日は頭が痛くなります。先日、ものすごい風が吹いている中、急用で外出しました。帰宅後、2 時間ぐらい首がパンパンに張って頭全体が痛くて大変な思いをしました。人の沢山いる中に行っても頭痛が起こります。頭痛は始まってから薬を飲んでも遅いのでしょうか? 私のような症状には、どのタイミングで飲めばひどくなる前に防げるのでしょうか?

性別:女性

年齢:52 歳

ハンドルネーム:主婦

いつから頭痛がはじまったか:いつからだったのか

A

回答:

頭痛外来にいらっしゃる片頭痛の患者さんには風が強いと目の奥やこめかみが痛くなる、首筋も突っ張るという方がかなりいらっしゃいます。一般的な片頭痛の誘発因子として多いのは、精神的因子:ストレス、精神的緊張、疲れ、睡眠(過不足)、内因性因子:月経周期、環境因子:天気の変化・温度差・頻回の旅行・臭い、食事性因子:空腹・アルコールなどがあります。“人混み”は人が密集して、風通しが悪く、温度が高い、いやな臭い、人との接近によるストレス、など誘因として高ランクに入るものと考えられます。風が不快になる場合は、脳の興奮性が高まった状態で認めることが多い‘アロディニア(異痛症)’の症状ではないか?と推察します。片頭痛は数ある誘因のなかで急性ストレスが最も高い誘因とする報告もあり、‘急用’しかも不快な強風が加わったことによる急性ストレスによって交感神経(戦う神経)が亢進して血管が緊張収縮した状態から、帰宅し、やれやれとほっとして急に副交感神経(血管が緩む神経)に切り替わったことが片頭痛信号の出口とされる三叉神経頚神経複合体付近の後首の項の圧痛(首スジがキンキン・パンパンに張る)を発症し、さらに神経血管炎症による疼痛が頭部を縦横無尽(骨や骨膜や皮膚にまで)に走っている三叉神経領域に沿って伝わり、頭全体に広がっていったものと考えます。頭痛が始まってしまった後に片頭痛の原因物質(神経血管炎症物質)が水道蛇口から出てこぼれた後にその水(原因物質)を拭き多少減る(これが鎮痛薬の治療)ことでしかありません。一方、予兆(生あくびなど)の後に原因物質(神経血管炎症物質)が蛇口から出始めたところ(後ろ首スジがつっぱる圧痛の時期ころ)を元の状態に閉め直すのが、片頭痛の特異的治療薬であるトリプタンと言っても良いかもしれません。諦めずにトライしてみてください。

Q

後頭部の片側に数秒から 30 秒くらい発作的に刺すような痛みが繰り返しあります。これは頭痛なのでしょうか?また、食べ物を噛むと下顎あたりの筋肉も痛くなります。何が原因でしょうか?頭痛外来を受診すればよいのでしょうか?

性別:男性

年齢:59 歳

ハンドルネーム:ジージ

いつから頭痛がはじまったか:最近

A

後頭部の片側でありますが、新たな頭部痛が起こってきているのであれば、頭 痛国際分類 4.7 の『一次性穿刺様頭痛』以下,診断基準です.

 

①穿刺様頭痛が単回または連続して起こり,次の B~D を満たす

②専らまたは主として,三叉神経の第1枝領域(眼窩,側頭部,および頭頂部)に生ずる.

③穿刺様頭痛の持続時間は数秒以内,不規則な頻度(1日あたり1回から多数)で再発す る.

④頭部自律神経症状がない.

⑤他に最適な ICHD-3βの疾患がない

 

食べ物を噛むと下顎あたりの筋肉が痛いというのは,三叉神経第三枝の痛みの可能性が高いです。一般に、片頭痛の患者さんは、歯ぎしり・くいしばりが多いですが、あなたは歯ぎしりやくいしばりが以前からありましたか?この場合には、11.2.5『頸部筋筋膜痛による頭痛』併発も考えられ、この筋筋膜痛に起因する緊張型頭痛(頸部筋肉が持続的な圧痛と同筋肉の持続する収縮がある)や筋筋膜痛からの関  連痛であることがあります。また,今回の症状が初めてであり,かつ急に起こっている場合には,後頭部の片 側であり(後頚のうなじではないと読めますが)念のために椎骨動脈という頸椎の骨の中を走っている動脈壁が引き裂かれて解離するときに感じる痛み(急性に起こる 一側(解離した椎骨動脈の側,まれに両側もある)の項(うなじ)部や“後頭部”の持 続的な痛みです.一部の患者さんは,くも膜下出血や脳梗塞(多くは延髄などの脳 幹)という重篤な神経疾患の発症となる前駆症状(警告サイン)であることがあります.したがって,お困りの症状だけで一つの疾患に絞り込むことは難しいですが,神経痛特に、三叉神経痛に関連した病気の可能性が高いと考えます.三叉神経とは脳幹という脳の幹から12対ある神経の一つであり,脳幹の三叉神経領域の血管と 神経を脳 MRI 画像で見るとともに腫瘍などの除外のための検査を受け,頭痛専門医による診察を受けることをお勧めいたします。

Q

 頭が痛いと顔や手足がピリピリと痛みを感じるときがあります。これは、頭痛とは関係のない別の病気なのでしょうか?

性別:男性

年齢:26 歳

ハンドルネーム:会社員

いつから頭痛がはじまったか:今年から

A

あなたのお困りの症状の診断には、もし、今年初めて経験のない症状として出現し、1~2年以内に一度も脳画像検査を受けていないのであれば一度は撮りましょう.これで異常なかったならば,過去に人混みや急性ストレス中や休みの日などにだるさ(生あくびや涙)の後に光・音・臭い過敏を伴う動作で悪化する後頸筋の   こわばりや目の奥の拍動(ズッキンまたはぎゅーっとした痛みを5回以上経験があれば片頭痛である可能性が高いと考えます.頭痛に伴い顔や手足がピリピリと痛  いのは,片頭痛に関連するアロディニア(異痛症)の疑いが高いと考えます.このアロディニアの原因は,繰り返す片頭痛で脳が過敏になり,通常は痛くない刺激を痛みと感じることで,眼鏡・コンタクトレンズやイヤリングが不快,枕が頭皮にチクチ クする・櫛やブラシが頭皮に痛いなることを“頭皮アロディニア”と呼びます.一方, 片頭痛を放置するとさらに脳が過敏になるため,頭皮や顔にとどまらず,首から下 に進展した『頭蓋外アロディニア』として手足の異常感覚であるシャツ・腕時計・水   が痛く感じたり,ベルトがきつい・靴下もしびれて感じることもあります.これらのアロディニアを伴う頭痛持ち(片頭痛)の場合には,市販薬は全く無効と言ってよく,片頭痛治療薬であるトリプタンも効果は乏しいことが分かっています.頭痛外来を受診いたしますと,予防薬(発作回数を減らす・程度を軽くする・持続時間を短くする・トリプタンの効き目を確実にする)の服用や非薬物療法(ライフスタイルのアド   バイスや様々な代替療法の指導)をしていただけると思います。

Q

半年前から3か月程、飲食店でバイトを、バイト中はインカムを付けていました。最初のうちは、雑音が気になりインカムを付けていない方の耳に膜がはっているような感じでしたが、そのうち頭痛がするようになりました。頭痛はその日によって左右どちらかか全体だったり、鈍痛でとても頭が重くなりました。周りのバイト仲間は、僕のような症状はないと言ってました。原因は、インカムかもと思いバイトはやめたのですが、まだ、たまに頭痛がして吐き気がする時もあります。バイトをやめたら頭痛は治るかと思っていたのですが、治るでしょうか?

性別:男性

年齢:18 歳

ハンドルネーム:バイト君

いつから頭痛がはじまったか:3か月前頃から

A

頭痛もち頭痛(片頭痛)のメカニズムには諸説がありますが、頭部・顔面の知覚を脳に伝える三叉神経が密接に関与しているとする三叉神経血管説が有力とされています。脳の血管は収縮と拡張を繰り返し脳内の血流量を一定に調整しています。この調整しているのが血液中の血小板から放出されるセロトニンという神経伝達物質です。何らかの誘因(トリガー)で、セロトニンが大量に放出されると、脳の血管は収縮します。そのセロトニンが放出され尽くすと、その反動で脳の血管は急に拡張します。その刺激によって血管周囲の三叉神経の終末から炎症物質が漏れ出て、神経の炎症が血管周囲に波及し、痛みが大脳に伝えられるとされています。

 

あなたは人混みや騒音などが苦手ではありませんでしたか?そうだったならば元々片頭痛持ちであった可能性はあるのではないかと考えます。人混みや高温で騒音や不快   な臭い環境を誘因(トリガー)となって発作が強くなった可能性があります。

 

国際頭痛分類(ICHD3β)では、

 

①前兆のない片頭痛( Migraine without aura )の診断基準:

A. B ~ D を満たす頭痛発作が 5 回以上ある

B. 頭痛の持続時間は 4 ~ 72 時間(未治療もしくは治療が無効の場合)

C. 頭痛は以下の特徴の少なくとも 2 項目を満たす

 C-①. 片側性

 C-②. 拍動性

 C-③. 中等度~重度の頭痛

 C-④. 日常的な動作(歩行や階段昇降などの)により頭痛が増悪する、あるいは頭痛のために日常的な動作を避ける

D. 頭痛発作中に少なくとも以下の 1 項目を満たす

 D-①. 悪心または嘔吐(あるいはその両方)

 D-②. 光過敏および音過敏

 D-③. ICHD3βに適切な診断がない。

ここで、C 項目をよく読むと、頭痛は以下の特徴の少なくとも“ 2 項目”を満たすと記されており、*つまり、いつも片側とは限らず両側のこともあってもいい。また、拍動しなくてもよく、D 項目をよく読むと、頭痛発作中に少なくとも以下の “1 項目”を満たすと記されており、*つまり、いつも光過敏および音過敏がなくても悪心または嘔吐(あるいはその両方)があるだけで良いことになります。以上より、片頭痛(前兆のない片頭痛) の診断基準を満たします。片頭痛は、インカムやバイトだけが誘因(トリガー)ではなく、日常生活に多く潜んでいます。我慢や頭痛薬(鎮痛市販薬)では、根本的には治るものではないとお考え下さい。

Q

ここ数日、なんだかよくわからない頭痛が続いています。症状は、首こり? 肩こり?首から肩にかけてパンパンにはっています。瞼は重く、瞼を押すと痛みがあります。また、ドクドクと脈打つような痛みもあります。これって、片頭痛でしょうか? 安静にしていれば治りますか?

性別:女性

年齢:45 歳

ハンドルネーム:

いつから頭痛がはじまったか:ここ何日か

A

数日も続く頭痛は苦痛ですね。市販薬だけでは対処できない方というのは、頻繁に   頭痛発作に悩まされている方だけでなく、あなたのように、一度の頭痛の持続が長い(1 日以上長いと 2~3 日)、再発しやすい(安静にして寛解したと思ったら、普通の生活でまた再発する)、程度が重い(日常生活が制限される、つまり安静にしていないと悪化する、結局寝込むことと同じ)場合には、市販薬(鎮痛薬)で我慢しているとこじらせてしまうことになります。あなたご自身もただの肩頃としては、変だと察しておられるように、後頸の付け根(これは肩ではなく、首、せめて首と肩の付け根とお考えになって結構です。もし、肩の筋肉の凝りであれば、血流を改善するために暖めたり揉んだり運動したりして良くなります。しかし、脳が原因の片頭痛による“首こり”後頸部領域は、三叉神経と頸神経が複合体を作っており、神経終末から神炎症物質が放出され、後頸部領域はパンパンに盛り上がるように圧痛を生じます。片頭痛では、前段階で脳の血管が収縮し、その反動で拡張しすぎてしまい、ドクドクと脈打ちながら大脳へ痛みが伝わります。患者さんによっては、波が押し寄せるようにとおっしゃる方いらっしゃいます。また、片頭痛の方は、頭部だけが痛むということはほとんどなく、後頸の付け根やこめかみ、さらに“目の奥や瞼”がトックントックンと重く痛いことも多く、めまいに耳鳴りや頭部や一部腕や身体に、不快を伴うしびれも伴うことも特徴とお考え下さい。

Q

私は中学 1 年生の頃から長時間同じ姿勢でいたり、物事に集中していたり、頭を使う作業をしていたりすると頭がズキズキとしてきて頭痛が始まります。勉強が嫌いで、頭を使う作業が向いていないんだと思っておりますが、さすがに今年は高校受験で頑張って勉強をしているのですが、頭痛が邪魔をします。何かよい方法はありませんか?

性別:女性

年齢:14 歳

ハンドルネーム:受験生

いつから頭痛がはじまったか:中学 1 年生の頃

A

片頭痛は,生あくび(だるさ)などの予兆から始まり,動作で悪化する吐き気を伴う拍動性頭痛を繰り返し日常生活に支障をきたす疾患で,診断(正しい診断まで平均 10 年以上かかる報告)にいたらず我慢したり,市販薬でごまかすことを繰り返すと慢性化していくことが分かっています.脳の過敏性(反応の良さ)が基盤にあり,様々な要因(誘因)があります.その一部は,不規則な食事(空腹やダイエット)・運動・人混み・温度変化・気圧変化・臭い・光・音・ 月経・ストレス中(解放)・寝過ぎ・“無理な姿勢”などが考えられています.勉強が向いていないということではなく,長時間の同じ姿勢が脳を不快にさ  せている可能性があります.片頭痛の人は,偉人(芥川龍之介、アインシュタ  イン、ショパンなど)が多く,頭の回転が速く(理解力が優れ)むしろ頭を使う作業に向いており得しているとも言えます.環境や日常生活リズム(些細な  変化)により,脳が過敏に反応し過ぎるため時折体調不良を来たし,少しだけ損をする体質を持っていると認識してほしいと思います.ただ,受験勉強は無理な姿勢も増えますし,入学試験も大きなイベント(変化)です.日本頭痛学  会専門医による頭痛外来を受診してみることをお勧めいたします.予防や対処法を説明していただけると思いますよ.

Q

最近、視力が落ちてきていると感じていたのですが、2~3 日前、残業でパソコン操作をしており、疲れてきた時に頭が締め付けられるような痛みとともに視界がぼやけてきました。ビックリして仕事は中止し、しばらく休憩してから帰宅しました。その後、同じ症状は出ていないのですが、原因はなんでしょうか?放置しても大丈夫でしょうか?

性別:男性

年齢:29 歳

ハンドルネーム:会社員

いつから頭痛がはじまったか:最近

A

片頭痛の脳の方は、脳の興奮性が高いことが特徴であり、パソコンなどのLED ブルーライトが、片頭痛の誘因(脳を不快にさせ興奮させてしまう)となり、無理な姿勢も相まって締め付け(緊張型の片頭痛)タイプの片頭痛が起きて、  随伴症状として視界がぼやけたり、体調不良もともないパニック(びっくり)  に陥っているのではないか?考えます。片頭痛と聞くと、光がちかちかしたり、音がうるさく感じて、生あくびから片側のこめかみの拍動性頭痛と吐き気(タイプ①)が有名ですが、光が眩しく  感じて視野がかすみ、生あくびなど倦怠から両側の側頭から全体が内側に締め付けられる(タイプ②)や、光が眩しさと生あくびから片側(または両側)の  目の奥からズキズキ・チックンとする(タイプ③)もあると報告されています。世界的に有名なBurstein R。(バーンスタイン教授)は、

 

・タイプ①を爆発タイプ、

・タイプ②(あなたの疑いタイプ)を締め付けタイプ➡片頭痛の主役である 三叉神経が頭蓋骨の外にも出ているため、頭蓋の外から締め付けられる、

・タイプ③を目の奥タイプと命名しました。

 

あなたのように視覚機能に関連・随伴しておこる頭痛症状を“ひどい眼精疲労”のために起きたと決めつけておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、一度、頭痛外来の受診をお勧めいたします

Q

夜 10 時~朝6時までのパートで朝方に眠気と頭痛が始まります。帰宅後すぐに寝ようと思うのですが、自宅に戻ると眠気が薄れ、頭痛も治まるの  で、つい家の用事をして昼過ぎから 1 度寝て、少し早めの夕食後も少し寝てから、パートに出かけます。睡眠時間はトータル4~5時間です。頭痛と睡眠不  足って関係あるのでしょうか?

性別:女性

年齢:48 歳

ハンドルネーム:パート

いつから頭痛がはじまったか:1 年前頃から

A

睡眠障害は、頭痛を悪化(慢性化)させ、慢性頭痛は、睡眠障害を悪化させます。睡眠不足も寝すぎも片頭痛を増悪させることが分かっています。あなたの場合は、深夜から早朝に疲労や血糖が下がり、交感神経優位状態から副交感  神経へシフトするときに血管(動脈)がゆるみ、朝方に頭痛が生じていると考えます。自宅にもどると体内時計が朝になり(また交感神経優位へシフト)、拡張した血管(動脈)がもとに戻り、頭痛も改善していると考えます。

 

苛酷な就労状況と生活でいらっしゃいますね?通常では、朝起床して光を浴びると、脳にある体内時計がリセットされ活動状態に入ります。同時に、体内時計からのシグナルにより、“メラトニン”の分泌が止まります。このメラトニンは、約14時すると体内時計からの指令でまた分泌されます。この増加するメラトニンの作用によりヒトは深部体温が低下し、休息に適した状態と眠気が自然に生じるようにできています。あなたの場合は、概日リズム睡眠障害の交代勤務による睡眠障害(とその他のリズム障害)に該当すると考えます。睡眠障害(特に深睡眠と REM 睡眠不足が長期になると脳内セロトニンを枯渇させる) は、長期かつ頻回に及ぶと(月に 2~3 回は止むを得ません)ホルモン異常や視床下部機能不全を来たしかねません。「爽快感」でなく「疲労感」で目覚めるような場合には、身体からの不調のサインかもしれません。片頭痛の予防や治療には、頭痛ダイアリーに睡眠ダイアリー(起床時刻と就  寝時刻)も併記することにより、睡眠習慣を整えることが大切です。

Q

私は若い頃から冷え性で、手足の末端がいつも冷たく、肩も凝って  います。使い捨てカイロを体に貼って、ヒートテック(下着)を着てパートにでかけますが、たまに頭痛も起こります。冷えと頭痛は関係あるのでしょうか?  別の病気の可能性もありますか?

性別:女性

年齢:47 歳

ハンドルネーム:パート

いつから頭痛がはじまったか:不明

A

元々お持ちの片頭痛の増加により痛みの頻度が増え、慢性化してきますと痛みそのものが交感神経(活動する神経:末梢から中枢により多く血液を送り活動する状態にする)機能を亢進させ、手足の末梢動脈を狭小化させ毛細血管の循環が不良になりやすくなります。それにつれて、頚・肩・腕が血行不良になり疲労・痛み物質(乳酸など)が溜まりやすく、頚肩腕症候群(肩や肩甲周囲の筋肉痛)も併発しやすくなります。冷え性になりますと、布団に入っても手足が冷えて眠れない・身体は冷えていないのに、手足や下半身が冷える・寝汗をかく・手足がむくむなどして、朝にすっきり疲れが取れず、脳の“低エネルギー代謝状態”となり、朝の空腹(血糖低下)では、栄養を取り込むため脳の血管が拡張してしまい、ズキンと拍動性頭痛が起きやすくなります。あなたの年齢の女性の場合には、女性ホルモンが減り、月経周期や出血量で不純になるなど更年期症状(手足の冷え・動悸・顔の火照り)も増えることも経験しますが、いかがでしょうか?だとしますと、血管内皮を守り、血管を弛緩させたりする女性ホルモン(エストロジェン)が低下したことにより、さらに、血管は収縮しやすくなっている可能性もあります。あなたの場合には、片頭痛の代表的漢方である「呉茱萸湯」を基本に置き、冷えがさらに強いのであれば「当帰四逆加呉茱萸生姜湯」にしてみることをお勧めいたします。 また、臨時で、朝に上半身に神経痛筋肉痛が強い朝、午後からの肩こりには、  うっ血(漢方用語で瘀血(おけつ))があるようにお見受けいたしますので、起床時に「葛根湯」、午後の食間に「桂枝茯苓丸」をお勧めしたいと思います。しかし、漢方(和漢)診療では、証(陰陽虚実)の元に投薬することが基本ですので、頭痛外来の受診をお勧めいたします?慢性頭痛ガイドライン 2013 において漢方治療は『グレードB』と有効性が認められています。

Q

僕は小食で一人暮らしのせいもありめんどくさいと食事をしませ  ん。今年久しぶりに帰省し実家でお正月を迎え、料理がたくさん出て美味しくてつい食べ過ぎてしまいました。食後になると頭痛に襲われました。食べ過ぎと頭痛は関係があるのでしょうか?

性別:男性

年齢:23 歳

ハンドルネーム:会社員

いつから頭痛がはじまったか:お正月

A

あなたの今回の頭痛は、動作で悪化する拍動性頭痛に悪心を伴いましたでしょうか?もし、元々片頭痛であったとすると、片頭痛の脳反応は鋭敏で興奮し  やすいことが報告されています。片頭痛の患者さんの約 76には、何らかの誘発因子があることが分かっています。1.精神的因子(ストレスからの解放など)、 2.環境的因子(地域の違いによる天候の変化)、3.内因的因子(起床睡眠リズム の変化など)、4.食事性因子(長時間食事をしない・食事を抜かす習慣など)、5.  薬物による因子があります。今回の「食べ過ぎによる頭痛」で考えますと、①  長時間食事をしない・食事を抜かす習慣がある人における食べ過ぎ、食べ過ぎが胃腸へストレスとなった、②;お正月の帰省ラッシュでの乗り物、③お正月  の食べ物(うまみ成分・アルコールなど)などの影響で、今回の食べ過ぎによ  る頭痛になったのだと考えます。また、年末には、忘年会でアルコール飲酒が  続き、二日酔い(血管拡張による片頭痛の増悪)と内臓(胃腸肝臓機能)低下したのではないでしょうか?片頭痛のメカニズムである脳血管の収縮拡張の 関与するセロトニンは、95が腸(消化管)から作られること、セロトニンの原料となるトリプトファン摂取も少なくなっていたのではないでしょうか? そこに食べ過ぎで、より胃腸機能が低下して、セロトニン機能も低下したかもしれません。いわば、胃腸を介して脳にストレスを与えたのかもしれません。また、不規則食事や年末の体調で帰省している時に、待合やホームで人混みが不快であったり、新幹線や飛行機など乗り物に乗ること、外気(寒さ)と室内の  寒暖差(暖房)による血管拡張もあったことも推察されます。一方、お正月に  振る舞われる「おせち料理」には、うまみ成分であるグルタミン酸・イノシン  酸含まれている昆布や魚・肉があります。グルタミン酸・イノシン酸には、脳  を興奮させる作用があります。その他にも血管拡張作用のある揚げ物(亜硝酸  塩を含む)も影響したのではないかと考えます。

Q

中学 1 年の娘の母親です。娘は生後 6 か月で水頭症にてシャント手術をしました。幼稚園頃から、夕方頭痛と嘔吐が続くようになりました。原因はわからず、痛み止めと吐き気止め座薬で様子をみてました。その後も時々同じような症状が続きました。小学 4 年頃セレニカが処方され、しばらく落ち着いていましたが、小学 5 年から頭痛、嘔吐の症状が増え小学 6 年ではシャント不全にて手術しました。中学になり、真夜中に突然頭痛、嘔吐がはじはり、痛み止めは効かずのたう  ちまわるのが 24 時間続くようになりました。小児神経内科、脳外科は同じ病院です。予防薬で漢方が追加になり、発作時にマクサルトやイミグラン点鼻薬が処方されましたが、効かずに予防薬でミグシスが処方され、毎日 3 種類の薬を飲んでいます。普段でも軽い頭痛は続いているようです。学校、部活は休みが ちですが、理解してもらっています。頭痛があっても、頑張っている娘に少しでも、頭痛をなくしてあげたいと思うのですが、薬は増えるだけなのでしょうか?睡眠は遅くても 10 時までは寝かせるようにしています。

性別:女性

年齢:13 歳

ハンドルネーム:学生

いつから頭痛がはじまったか:3 歳

A

国際頭痛分類第3版(ICHD-3β)7.1.3 『水頭症に起因する頭蓋内圧亢進による頭痛』頭蓋内圧亢進や水頭症による他の症候を伴う水頭症によって引き起こされる頭痛で、水頭症の解消により改善すると記されています。また、コメントには、正常圧水頭症は、ときどき軽度の頭重感を起こすが、通常は頭痛の  原因にならないとも記されています。この ICHD-3βには、一次性頭痛(頭痛の原因が他になく、すなわち何らかの基礎疾患がなく、頭痛自体が病気の頭痛)か、二次性頭痛(別の病気が原因と  なる頭痛)か、あるいはその両方か?が繰り返し出てきます。つまり、一次性  および二次性頭痛双方が、密接に影響し一体となっている、あるは双方を悪化させていることを意味しています。したがって、あなたの娘さんの場合には、一次性頭痛(おそらくは片頭痛で  あると思いますが)の周辺(ブルーライト以外の片頭痛の誘因となるライフス  タイルの洗い出し)と、(水頭症以外の)二次性頭痛を今一度スクリーニングし  てみる必要があると考えます。頭痛の原因となることが知られている他の疾患と時期的に一致して、以前から存在する片頭痛が有意に悪化した場合(通常、頻度や重症度が2倍かそれ以上になる)には、元々ある片頭痛およびその疾患  に応じた二次性頭痛の両方があるとして診断(最初から診断は難しい場合も多い)いたします。また、二次性頭痛自体が一見軽微に思えても、元々の一次性頭痛(特に片頭痛)を慢性重症化させていることもよく経験されます。例えば、実際の頭痛外来では、治療前には、そこまで悪化させているとは診  断していなくとも、一次性頭痛(片頭痛)がある方に、二次性頭痛(鼻・副鼻腔炎による頭痛や帯状疱疹関連頭痛など)も合併した患者さんの二次性頭痛の治療をすると、二次性頭痛の症状(鼻閉・頭重やチクチク痛いなど)の軽減以上に、光・音・臭いが不快で体動(日常的な階段昇降程度)でも悪化する繰り  返す拍動性頭痛や吐き気(嘔吐)および頭鳴りが特徴である片頭痛自体の重症  度や頻度の改善、さらには、低下していたトリプタン(マクサルトなど)の効き目が高まることを経験します。つまり、合併していた二次性頭痛(鼻・副鼻腔炎による頭痛や帯状疱疹関連頭痛など)が、元々の一次性頭痛(片頭痛)を治療前に予想していたよりも、ずっと増悪させていたことが、治療途中から分かることも多いのです。