11月下旬から12月初旬までの出来事
2020年12月8日
『医療法人 札幌いそべ頭痛もの忘・もの忘れクリニック』、院長の磯部千明です。凍れる季節になりました。皆さまいかがお過ごしでしょうか?
さて、11月下旬から12月初旬までの出来事を少し綴ってみたいと思います。
11月26日(木)から28日(土)は、名古屋で開催された【日本認知症学会総会】に現地参加してきました。先週に続く道外への出張で、多少の疲れと感染対策の緊張とで、疲労を感じながら新千歳を立ちました。名古屋に着くと、暖かさに驚き、ジャンバーはしまいました。学会場である名古屋国際会議場は、サーモグラフィーで検温し、体調チェックシートを毎日提出する重々しい雰囲気で閑散としていました。しかし、いざ、講演となると、超高齢社会の認知症の話題(例:待てるBPSD,待てないBPSD、睡眠障害の認知症への関与など)に熱気が溢れていました。夜は、栄を少し散歩してリフレッシュできました。
第2日は、学会場内もやや寒く、ジャンバーを着て、マスクを2重にして感染対策をし、うがいを慣行を徹底いたしました。正常圧水頭症の新しいガイドライン、シヌクレイノパチー、脳ドック学会が脳卒中に認知症予防も守備範囲とする合同プログラム、高齢者タウ沈着症、認知症を伴うパーキンソン病など、さまざまな話題提供がありました。
第3日目は、認知症対策基本法改め、【認知症基本法】の意義や推進に向けての各セクターからの発表がありました。また、同日、16時から試験時間が1時間の認知症専門医の移行試験がありました(写真は受験の座席表です。大人数で驚きました)。試験時間は17時まででしたが、セントレア(中部空港)から新千歳の最終便に間に合わせるために、16時35分に退出しました。急いでタクシーに乗り、空港へ着き、間に合いました。少し早く着いたので、味噌カツを食することができました。
今回の認知症学会に出て感じたことは、がんや脳卒中・循環器疾患は“対策”基本法です。しかし、認知症は対策ではなく、病気を予防するものではなく、全ての国民のための【認知症基本法】として、長寿社会におけるライフシフトとしての備え(ソナエ)であることを改めて実感しました。頭痛の苦しみからの解放、パーソンセンタードケアを理念に、全ての国民が元気で活躍する長寿社会の実現、オンリーワンクリニックとして全力をあげて参ります。
2020年12月8日(火) 理事長・院長 磯部千明